LEAP DAY(リープデイ)のゆるふわ企画【Sofa Talk(ソファトーク)実行委員長 アキラの部屋】、第十二夜です。
この企画では、LEAP DAYに協力いただいてる方々をイベント実行委員長の部屋 =『アキラの部屋』にお招きして、コーヒーを飲みながら、沖縄や教育のことについてリラックストークを繰り広げます。
人財育成プログラムRyukyufrogs創設者で、沖縄のために様々なプロジェクトを実行されている比屋根さん。
今回は比屋根さんとLEAP DAY実行委員長の山崎暁による、教育や人財育成の未来についての対談についてのレポートです。
■ ゲストプロフィール
比屋根 隆(ひやね たかし)さん
株式会社レキサス 代表取締役社長 / 株式会社うむさんラボ 代表取締役
【略歴】
沖縄国際大学商経学部卒。大学在学中にITの可能性を感じ、学生ポータルサイト開発、企業向けの独自サービスを提供するIT企業を従兄弟とともに設立。1998年、独立して株式会社レキサスを設立。Web/クラウドサービス/スマートフォン向けアプリケーションの企画・開発・販売事業および投資・インキュベーション事業などを手がける。また「人材育成を通して沖縄県経済の自立と発展を目指す」という大きな理念のもと、2008年より、沖縄の次世代リーダーを発掘し育成するために、人財育成プロジェクト「IT frogs(現Ryukyufrogs)」をスタート。2017年9月に人財育成事業部門が独立、株式会社FROGSとなる。2018年、株式会社うむさんラボを立ち上げ、沖縄の未来共創デザインに取り組んでいる。
「安い沖縄」からの脱却
山崎さん:
今日はよろしくお願いします。初めての方もいると思うので改めてレキサスを創業した背景などを教えてもらえますか?
比屋根さん:
ある経営者との出会いでインターネットの世界に惹き込まれ、大学4年生の時に「レキサス」というIT企業を立ち上げました。会社を立ち上げた背景には、「人件費の安さ」を理由に1998年頃からコールセンターが沖縄に多く進出してきたことや、営業のかばんもちで東京に行った際、東京のクライアントからも「人件費が安いから仕事を出すんだよ」と言われ、すごく悲しかったです。なので「安いから沖縄ではなく、沖縄でも高い付加価値を作り出すことができるんだ、そういう人材がいるんだ」ということを証明したいと想いで26年間やってきました。
「世界が憧れる、人と事業が生まれる島へ」
山崎さん: 私も東京にいるときに、似たような経験をしました。 「琉球frogs」を立ち上げた背景についても教えてください。
比屋根さん: 2006年頃、レキサスで沖縄の大学生を積極的に採用していくなかで若者の「県内思考」「安定思考」の多さを感じました。同じ頃にアジアやシリコンバレーを訪れた際に、シリコンバレーの若者は世界を変えようと動いていたり、ベトナムでは日本語とプログラミングを必死に勉強して売り込みをかけていたりと、同じ10,20代の若者なのにこの差はなんだろうなと疑問に思いました。沖縄の未来を考えると沖縄を変えていこうという若者、県外・海外に飛び出して力をつけていく若者が増えていかないといけないと強く感じました。長く継続できるよう、補助金に頼らず民間の協賛金などで運営し、沖縄の若者をシリコンバレーに連れて行く「次世代リーダー育成プログラム=琉球frogs」を立ち上げました。
今はうむさんラボという会社も立ち上げ、沖縄の社会起業家を支援しています。最近だと、琉球frogs卒業生を事業化の伴走し、支援しています。うむさんラボでは、IT、教育、社会起業家支援など幅広くやっています。根っこにあるのは、沖縄をよくしていきたいという想いです。どういう形でよくしていきたいかというと、想いを持っている人材が増え、その人材がつくる事業を支援すること、それを持って沖縄の経済、社会をより良い方向に、世界が憧れるような「人と事業が生まれる島」にしたいという想いでやっています。
「沖縄が好きだから沖縄をよくしていきたい」
山崎:
比屋根さんと15年前くらいに初めてお会いした際、「会社のビジョンではなく、沖縄(地域)のビジョンを普通に語っていた」印象があります。なぜ、会社単位ではなく、地域などの広いビジョンで考えるようになったのか、きっかけを教えてください。
比屋根さん:
25年前に東京に行った際に対応された方々に「安い人件費の安い沖縄」と言われて、すごく悔しかったし、見返してやりたいと強く思ったからですね。
山崎:
地元を見限って出ていくこともできたと思うのですが、どうして周りを変えていきたいという思考になったんですかね?
比屋根さん:
単純に沖縄が好きだったからですかね。沖縄はとても良いところだと思っています。何か、高いレベルの高い仕事をするなら東京に行かなくてはならないではなく、沖縄でも仕事ができる環境を作りたいと考えていた。将来を考えても沖縄に拠点を置きながら東京の仕事をしていきたい。生活の場としては沖縄はすごくいいと思っているし、その沖縄をよくしていきたいという感覚は、当時からありました。
「生まれた意味を考え、役割を果たしていくこと」
山崎:
琉球frogsを通して考えたことなどはありますか?
比屋根さん:
自分が生まれた意味を琉球frogsを始めて考えることが多くなりました。どこに生まれてもよかった命がこの時代に沖縄に生まれて経営をさせてもらっている。その役割をもらっている。その役割を育んでいくことが大事だなと。特に、frogsを始めた頃はとにかくバッシングが酷かったです。それでも未来の人財を創っていかないといけない。儲かる儲からないよりかは、30年経って琉球frogsがあってよかったなと思えるように、希望と覚悟を持って行っています。
山崎:
確かに、経営をしていると命の使い方(自分の生き方)について考えますよね。
比屋根さん:
沖縄に生まれた意味をたくさんの人が考えると楽しいですよね〜
山崎:
比屋根さんが考える、琉球frogsからみた日本の未来について教えてもらえますか?
比屋根さん:
当時は沖縄と世界を繋ぐリーダーを創ろうとしていて、今は一つのモデルケースにはなったと思っている。今後、広げていくことで沖縄の未来への影響はサイクルとして回っている気がします。今、琉球frogsを通して感じている未来は、日本が良くなっていくと思っている。琉球frogs10年目から茨城frogsを皮切りに始まった、地域のfrogs。それぞれの地域の企業がお金を出し合い、地域の子どもたちから地域のリーダーを育てる動きが生まれている。そして、全国繋がりながら研修を行うことで、地域の未来を作りながら地域同士が繋がっていくこと2030年くらいには「JAPAN frogs」ができ上がり、次は世界へと繋がる。各地域が繋がり合い、ともに発展していくことは、日本の地方創生の土台になっていくのではないかなという感覚はすごくあります。
記事はここまでーー
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比屋根さんが代表を務める「うむさんラボからのお知らせ」
沖縄、そして日本の未来を様々な角度から考えていく
OKINAWA SDGs プロジェクト 年次フォーラム2023 開催! 〜聞くことから始めよう、語ることを続けよう、思いの重なりを見つけよう〜
琉球新報ホール 2023.3.18(土)10:00-18:00
Presented by OKINAWA SDGs プロジェクト (OSP)
入場無料&入退場自由 2023年現在70社を超えるパートナーの方が集まるコミュニティへと成長しています。
この3年間の歩みをみなさんと分かち合いながら、それぞれの活動を喜びながら聞きたい、この年次フォーラムをきっかけに新たなプロジェクトが生み出されていく、そんな一日を描いています。
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